コーヒー豆の買い方 店選びのコツ ①焙煎頻度②保存方法③情熱
前回まではコーヒーミルを紹介させていただいた。
いざ、お気に入りのミルを手に入れたあなたは、おいしいコーヒーへの躍動感を増し、早くコーヒーを淹れたい!と高ぶっていることだろう。
次に必要なのはコーヒー豆の買い方である。
まずは店選びについて。
ここでは ①焙煎頻度②保存方法③情熱 を重視していただきたい。
①焙煎頻度
豆は鮮度が命である。やはり手に入れるなら焙煎したてのものが良い。
焙煎が頻繁に行われていない店の場合、購入した豆がその時点で劣化している可能性もあるのだ。
このような豆でコーヒーを淹れてしまうと「こんなに勉強したのに、ちゃんと淹れてるのにおいしくない・・・」とコーヒー本来の魅力に触れることが出来なくなってしまう。
とても勿体ないことである。
繁盛している店は、豆が自動的に無くなるので焙煎頻度は短くなる。
このような店を選ぶのもいい。
また、可能なら店の人にずばり「焙煎頻度」を聞いてみよう。
ここで嫌な顔をしたり、どもったりするような店は、その時点で見限ったほうがいいかもしれない。
おいしいコーヒーを飲むためには、どんどん聞いていい店を探そう。
②保存方法
ここでいう保存方法とは店での保存方法のことである。
(購入後、自宅での保存方法は後に述べる)
豆が日の当たる場所に置かれていたり、ケースが汚れているようではもちろんダメだ。
衛生面、温度管理はもちろんのこと、私はにおいも気にするようにしている。
不必要なアロマや芳香剤、そして店員や客の吸うタバコである。
コーヒー豆は匂いを吸着しやすい構造をしている。
また、香りを楽しむ飲み物でもある。
それが他のにおいに触れるような場所に置かれているとすれば、まず私はその店を選ばない。
③情熱
どんなことでもいいのでその店にあるコーヒーの質問をしてみるといい。
店員の目がキラキラしていたり 、やけに説明が丁寧な場合は信用してみてもいいかもしれない。
情熱を持って提供するコーヒーは、我が子のようなもの。
興味を盛ってくれる人の存在には鼓動が高まり、それが自然と周りに伝わるものである。
ここで煙たがられる場合は、いろんな意味でも購入はしないほうがいいだろう。
このほか注意したいのが、やはり匂いである。
特にタバコだ。
店員が焙煎しながらタバコを吸っている。
このような店は、全体的に感覚が麻痺している。
最高のコーヒーを提供したいなら、タバコくらい我慢できるはずだ。
以上が私がコーヒー豆を選ぶ際に基準としている項目である。
これらの基準を満たしてくれる店は以外に少ない。
どこかで妥協する必要もあるだろう。
読者自身が無理の無い、楽しめる範囲で店選びをすることを私は希望する。
その際の目安になれれば幸いである。
次回はコーヒー豆の買い方について説明する。
コーヒー 電動ミル おすすめ 2
本日も前回に引き続き、電動ミルの紹介をする。
まずはこちらから。
deviceSTYLE GA-1X Special Edition
前回紹介した商品と比較して形状はガラッと変わる。
以前、とても優秀なミルがBrielという会社から販売されていたのだが今では廃盤となっていて手に入らない。
こちらの商品は形状も性能もそれに近い商品であると考えている。
まずはdeviceSTYLE(デバイスタイル)という社名だけで安心がある。
あまり聞きなれない名前かもしれないが、この社の製品はどれもシックでスタイリッシュ。それでいて性能も優れていてコストパフォーマンスにも優れているという印象である。
こちらの商品の特徴としては
円錐形のコニカル歯が回転数を変えて動いてくれるということである。
通常モードと低速モードの二種類が存在するのである。
少し時間がかかるが、熱が発生しにくい低速モードは魅力的だ。
ダイアルは5段階。
一番細かい設定ではエスプレッソマシンでの対応も可能。
粒度も均一で優秀だ。
前回紹介のミルと比較すると値段はだいぶ安くなり一万円前後。
電動ミルが欲しいが、出来ればコストは低めがいいという方にはこちらを勧める。
もちろん性能面では、前回紹介品に比べると劣るが、価格差ほどの性能差はない。
コストパフォーマンスは間違いなく抜群である。
欠点としては掃除のしにくさ。
歯がはずせないのは、すこし残念である。
さらに値段を落とすならこちら
上記のGA-1X Specia Editionと比較してさらに半額ほどの値段になる。
その分もちろん性能は下がる。
まず、音が結構大きい。
そしてミルのもっとも大事な性能、粉の均一性はやや乏しい。(一応エスプレッソマシン対応はしている)
お勧めというよりはこれが電動ミルの最低ラインといったところ。
コストパフォーマンスも高いとは言えず値段相応である。
上記のGA-1X Specia Editionに勝るところといえば歯が取りはずせてメンテナンスが行いやすいというところか。
最後の紹介商品はこちら
ボダムのイメージはおしゃれということ。
いつも斬新なイメージで他社よりも強いインパクトを持つ。
それでいて機能面でも手を抜いていない商品が揃っている。
こちらは本日紹介の商品では値段は一番高いがその分優秀である。
なかでも使用者としてうれしいのは、粉受けがガラス製であること。
粉が静電気で壁面にくっつくというストレスからはかなり開放される。
またGA-1X Specia Editionでは残念だった清掃面でも、歯が取り外せるのでこちらの軍配が上がる。
ただし、粉の挽きとしてはGA-1X Specia Editionには劣るかもしれない。(こちらもエスプレッソマシン対応可)
価格差を考えるとここは頑張ってほしいところではあったが、致命的なレベルではない。
おしゃれを優先するならこちらを選択するというのは個人的にはありである。
以上、二回にわたって電動ミルを紹介してきたがこちらで言えることは値段と性能は比例するということである。
その中でどこまでの商品を求めるのか、そしてデザイン、コストパフォーマンスをどこまで考慮するのかじっくりと考えて欲しい。
とにかくコーヒーを淹れるにはこれらのミルがないと始まらない。
素敵な相棒を探す感覚で選んでいただきたいし、私の評価がすこしでもその助けになれば幸いである。
次回からは実際にコーヒーを淹れる段階へと進んでいく。
コーヒーミル 電動 おすすめ
続いては電動ミルの紹介をする。
値段は全体的に手動のミルより高くなるが、使われているパーツを考えれば当然の価格差である。
まずはこちら
とても有名な商品である。
業務用にハイカットミルというものが存在するのだが、それをそのまま小型化した商品である。家庭用としては申し分ない。
ダイヤルは15段階。
極細挽き~粗引きまで対応して豆や好みに合わせて調整すると良い。
※エスプレッソマシン使用での細挽きまでは対応していないので注意
名前の通りカット刃を使っているので発熱も抑えられ(さらに回転数も低く抑えられている)粉のばらつきもそこまで大きくは無い。
コストパフォーマンスはとても高く、まず最初に買うならこの一台をおすすめする。
ただ、静電気対策をされていないために粉が排出口にくっついてしまう。
さらにプラスチックの粉受けが使用されているためこちらにも粉が付着しやすく、よりいっそう静電気になやまされてしまう。
排出口の静電気はどうすることも出来ないが、プラスチックの粉受けは他のものを使用することで対応すると良い。
分解清掃も慣れれば特に問題は無い。
カラーはブラックとレッドのほかにシルバーが存在する。
シルバーは粉受けにプラスチックが使われていないので、その点では少し優れているが値段もその分高くになっている。
またこちらの商品の改良版のような立ち位置にNEXT Gという商品がある。
こちらは静電除去装置がついていて粉の付着に悩まされることはない。
その他、モーター回転をさらに下げて発熱を抑えたり、スイッチが前面移動されているなど、細かな配慮が目立つ上位互換版である。
予算的に問題なければこちらはさらにおすすめである。
続いての商品はこちら。
名前は少しかわいらしく、本当に大丈夫か?と疑問視されることもあるが、とても優秀な商品である。
一応家庭用の商品ではあるが、業務用としての使用も可能なレベルである。
上記のカリタナイスカットミルと比べられることが多いので、私もそのように商品説明を進めていく。
まず、ナイスカットミルと比べて重量が倍もある。
これはモーター部分のパワーの違いにそのままあらわれており、高速かつ低音で挽くことが可能であり、その精度もナイスカットミルの上を行く。
カラーはブラックとレッドとイエローの三色。
歯についてはスタンダードとカット臼の二種類が存在している。
オプション選択でカット臼を選択すればエスプレッソでの使用も可能なレベルに粒度を細かく挽くことが出来る。
この点でもナイスカットミルに勝っている。
排出口には永久磁石が使用されていて、粉の付着には対策されている点も評価が高い。
※粉受けはプラスチックなのでこちらはやはり他のもので受けることを勧める。
ナイスカットミルに劣る部分としては高速回転が故の発熱くらいであるが、家庭用で短時間使用する分にはまず影響はでない。
より優秀な分値段は高いが、必ず満足できるであろう。
この商品の性能に不満を言う人を見た事が無い、そんなおすすめ商品である。
少し長くなるので、このあたりで一度区切ろう。
次回も電動ミルの紹介予定である。
コーヒーミル 手挽き 手動 おすすめ
まずは手動のミルについてのおすすめ商品を紹介する。
ドイツのザッセンハウス社製手動ミル
とても有名な一品だ。
このザッセンハウス社は一度倒産しているが根強い人気によりもう一度生産ルートが確立され現在もファンを魅了し続けている。
職人は倒産前と変わらずその腕は衰えていない。
倒産前には169の愛称で呼ばれていたこの商品だが、軸のブレが少なく粒度もばらつきは少ない。
インテリア性にも優れており申し分は無い。
ただ値段はやはり高めである。
※倒産直後はもう手に入らないのでは?という不安からオークションでは5万ほどで取引されていたこともある。それを考えれば今の価格は安いのかもしれない。
著者の一番のお気に入りで二つ所有している。
フランスのプジョー社の製品
車で有名なプジョーだが、実はこのグラインダー制作の方が歴史が長い。
コショウなどで使われるペッパーミルのほうが有名かもしれないが、刃がとにかく好評である。
軸のブレなどはザッセンハウスに劣る印象を持つ。
ただザッセンハウス社のものより一回り大きく、挽いている最中の安定感がとても良い。
値段は少し高めだがこちらもインテリア性含め総合的にはとても優秀なミルである。
こちらも有名な商品。
臼の部分がセラミック製のために水洗いが出来る。
上記の2品は臼の部分をブラシで清掃するのに対し、こちらはとても手入れが簡単なのである。
これは長く使う上ではとても大きなメリットである。
粒度も正確で値段もお手ごろ。
インテリア性には劣るがコストパフォーマンスは高い。
まず手始めに・・・という方にはとてもおすすめである。
こちらは③ハリオの商品と性能的にはほぼほぼ同じである。
なぜ取り上げたかというと、分解可能ということである。
手入れのしやすさだけでなく、持ち運びも便利なのだ。
キャンプなど屋外での使用に関してはこちらを強くおすすめする。
もちろん室内での常用としての性能も申し分ない。
以上が私がおすすめするコーヒーミルである。
それ以外にもいい製品は存在するが、代表的なところ、決して後悔しないと言う点ではこれらを強く勧めたい。
この商品が気になっているがどうだろう?
など何か質問があればいつでも言って頂きたい。
次回は電導ミルのおすすめ品について紹介していく。
コーヒーミル歯 カット グラインド プロペラ
前回記事では電動タイプと手動タイプについて述べた。
どちらを選ぶかは好みで、味的にはあまり辿り着く先は変わらない。
ただ、今回の歯の形状については味に差が生じる部分なのでしっかりと目を通して選んでいただきたい。
歯の形状には大きく三つ存在する。
①プロペラ歯
プロペラは基本電動式で使用されている。
ミキサーをイメージしていただきたい。
豆はポップコーンのように跳ね、歯と接触することによって細かく刻まれていく。
粉の粒度は挽く時間によって調節する。
②カット歯
こちらの写真は電動式で使用されるものであり二枚一組となっている。
深い溝と浅い溝があるがこれらは全て刃のように尖っていて豆はこの間に挟まれカットされていく。
粒度はダイアルで調節される。
ダイアルをチェンジすることで二枚の距離が動き、挽きあがる粉の大きさが変わるのである。
③臼歯(手動はほとんどこれ)
こちらの写真は手動式のものである。
写真の通り臼のような形状をしており、こちらも凹凸の二つ一組となっている。
粒度も、二つのパーツの距離を設定することで調整される事から、カット歯とほど同じである。
本やサイトによっては②のカット歯と③の臼歯が一緒になっていたり別のカテゴリに分かれたりしているが、基本原理は同じなのであまり気にする必要はないと著者は考えている。
以上の3つのどれかを手に入れれば、焙煎された豆を購入して、家で挽く事により挽き立てのコーヒーを淹れることが出来るようになる。
おすすめは?と聞かれると、②と③のどちらかである。
ただおすすめというよりは、①は出来れば避けたいという気持ちのほうが強い。
コーヒーミルの最も大切な役割は、「均一に豆を挽く事」である。
ただ細かくするだけならハンマーでも十分なのであるから。
この「均一に豆を挽く」のがとにかくプロペラは苦手である。
粉々レベルで均一にするなら長時間プロペラを回し続ければ叶うかもしれないが、正直それはコーヒーを淹れるレベルの大きさではないし、何より熱で風味が落ちてしまっているだろう。
安価でお手軽なものが多いのがプロペラの良いところだが、もし可能なら他の②と③を選んだほうがより美味しいコーヒーを淹れる事が出来るだろう。
ちなみに著者は②のカット歯のミルを使用している。
もちろん②と③を選べば安心と言うわけでもない。
安価なものでは挽き上がりの大きさがバラバラなものはある。
本当に挽きあがった豆が均一かどうかは良く注意してみて欲しい。
そんなもの使ってみないと分からないじゃん!
という方は、値段で選ぶと意外と早いかもしれない。
手動なら1万円、電動なら2万円出せば、大方外れはないと思う。
※このほか手動の場合に店頭で触れるなら、ハンドルを回してみて調べる事も出来る
ハンドル全体がグラグラ動いて軸が不安定なものは避けたほうが良い
もし疑問等があればいつでも質問していただければ、本音でその商品についてお答えしよう。
次回は代表的な商品に説明を入れてより選びやすいように記事を書いていく予定だ。
コーヒーミル グラインダー お勧め
まず大きく分けて二つ。
手動と電導がある。
(手動)
これをどうするかが最初に迫られる選択になるのだが、個人的には電導ミルをお勧めする。
(電導)
もちろんそれぞれの良さがあるのでこれを読んで考えていただきたい。
私は電導ミル4種類、手動ミル8種類を一番多い時で持っていた。
その上での意見である。
手動ミル
メリット
・挽いてる時間がとても幸せ(コーヒーの香りが存分に楽しめる)
・挽く手間の分だけ、コーヒーがおいしく感じるし、飲んでもらうときも喜んでもらえる
・精巧なものは電導ミルより細かい粒度に対応している
・屋外でも使用可能(キャンプなど)
・インテリアとしても優れているものが多い
デメリット
・時間がかかる
→次第にコーヒーを淹れるのが億劫になる
使わなくなったり、コーヒーを淹れることをしなくなる場合もある
電導ミル
メリット
・とにかくお手軽 大量に淹れるときはほぼ必須に思える
・急いでるときや疲れているときにも、手動ミルのような億劫さはない
デメリット
・掃除が大変
・相対的に手動より高額なりやすい
・電気がないと動かない(屋内、配線の問題)
といったところである。
私はほぼ毎朝必ずコーヒーを淹れる。
休みの日には、さらに追加で淹れることも多いので、手動だと心が折れてしまうのである。
もちろん、それでも手動ミルの持つ魅力は「一台だけでも持っておきたい」とひきつける物がある。
使わなくても飾っているだけでなんだか幸せな気持ちに慣れる。
持っておいて損はないが、私の知り合いのほとんどは電導ミルを使用している。
最初は手動ミルだったが電導ミルに移行したケースも多い。
すごく電導ミル推しになってしまったが、確認しておきたいのはただ、おいしいコーヒーを飲むために必要な道具選びについて述べただけで、ここでの選択はどちらを選んでもゴール地点は同じということである。
好きなほうを選ぼう。
事実私がミルを数多く所有していたのは、色々試したいという気持ちもあったが、ただ純粋にデザインが好きだったからだ。
その中で本当に自身のライフスタイルに合ったものであれば使い続ければいいし、合わなければ変えればいいと思う。
あくまでひとつの修正可能な選択として捉えよう。
本当に力をいれるのはここから先のミルの刃の形状選びからである。
次回はこのミルの刃について説明していく。
コーヒーミル グラインダーは必須!
おいしいコーヒを淹れるのにまず何を揃えればいい?
と聞かれたら迷い無くコーヒーミル、コーヒーグラインダー(以下コーヒーミル)
と答えている。
これはコーヒー豆をコーヒー粉と言われる状態に砕く道具である。
手動タイプや電動式のもの、臼の形状により種類はとても多く展開されている。
コーヒーメーカーなどではなく、このコーヒーミルを強く推す理由は
「コーヒーは食品で、時間とともに酸化されてしまう」ことと関係している。
同じ重量の同じ物質であれば、細かく砕かれたものの方が、表面積が大きい。
下図のようにある物質をカットしたものを考えていただくとわかりやすい。
カットされた事により赤い面積の部分が、新しく空気に触れるようになっている。
酸化のスピードは表面積の広さに比例するので、細かく砕かれたものはその分速く痛むのである。
何の話をしているかというと、店で豆を購入するときに
「豆のまま」「粗引き」「中挽き」
などの選択を迫られることがあるが、上記の説明を踏まえると理想は
「豆のまま」
飲む直前まで表面積を最小にして酸化から守っておきたいのである。
これを購入して家で飲む直前に必要な分だけを挽いて欲しいのである。
これがおいしいコーヒーを飲むためのとても大きな秘訣である。
他の食品となると酸化など痛むことに関して敏感な人が多いのに対し、コーヒーに関しては無頓着な人が多いように思える。
これは飲み物ということと、「苦味」や「えぐ味」などが混同されているせいではないかと著者は考えている。
本当においしいコーヒーを知れば、過去の味が酸化によるものであったと気付く方も多いかもしれない。
これにより一人でも多くの方が本当においしいコーヒーを飲めるようになることが著者の願いである。
次回はコーヒーミル、コーヒーグラインダーの話についてもう少し深く掘り下げて行きたい。